【特例減額措置】課税世帯でも負担限度額認定を受ける方法

ご家族
母を特養に入居させたいと考えていろいろと特養を見学に行ったのですが、あるユニット型個室の特養が家庭的な雰囲気でとても良くてどうしても母をそこに入居させたいと思っています。でも、父の年金があって、課税世帯になるので、母をその特養に入居させると父が生活できるほど年金が残らないんです。。。
生活相談員
課税世帯ですと、負担限度額認定証も交付されないので減額のない料金になりますね。お母様が特養に入居してからの費用負担でお父様の生活が難しい状況であれば、特養の利用料金を安くすることができるかもしれません。市役所には相談されましたか?
ご家族
はい。市役所の高齢介護課の窓口で相談しました。でも、「課税世帯なので負担限度額認定証には該当しません」と言われました。
生活相談員
そうですか。それではこれからお伝えする条件を満たしているようでしたら、もう一度高齢介護課へ行って別の言い方・・・・・で伝えてみてください。今度はうまくいきますよ!

 

▶「【非課税世帯が得】特養の入居費用を安くする~負担限度額認定証~」

でも少し触れていますが、課税世帯の方で『第4段階』となっている方でも、負担限度額認定証の『第3段階』として居室の費用(居住費)と食費負担軽減が受けられ、通常料金より安くすることができる『特例減額措置』という制度があるのをご存知でしょうか?

【特例減額措置】課税世帯でも負担限度額認定を受ける方法

負担限度額認定証のページで収入や預貯金等によって、第1段階から第4段階まで居住費や食費の利用者負担段階があることをお伝えしましたが、本人または同じ世帯の方(世帯分離をしている配偶者も含め)が住民税(市町村民税)を払っている場合、第4段階となるため、負担限度額認定の対象となりません

例えば
夫の年金収入により、ギリギリのところで課税世帯になっている夫婦の内、妻が特養に入居することになりました。施設へ月々の支払いをすると手元に残るお金は月々6万円程です。今住んでいる家賃の支払いをすると残るお金はわずかしかなく、夫の生活ができなくなってしまう状況だとします。

ご家族が市役所へ行き、負担限度額認定証の申請が可能か確認をしても、よっぽど市役所の方が親切丁寧な方でない限り「課税世帯なので」と断られることが普通だと思います。

私も特養の生活相談員をしていて、同じような不安を抱える方と多く出会ってきました。

制度を知っている人別の言い方・・・・・で、

「特例減額措置の対象になりますか?また、対象になるにはどうすればよいですか?」

と市役所の窓口で相談します。

負担限度額認定証を交付すると差額分に税金を使うことになるので、役所としては誰にでも進んで教えることはしてくれません。
また、特養側も負担限度額認定証の減額があると、第4段階の方と比べ収入が減るため、もしくは、その特養の生活相談員が『特例限度額措置』の制度を知らないために教えてくれないかもしれません。

この制度は知っている人が得をする制度ですので、ご家族が以下の要件を確認し、該当していれば特養に入居するタイミングで申請してみてください。

 

特例減額措置で課税世帯でも負担限度額認定を受けられる要件

次の6項目全ての要件に該当される方

  • 2人以上の世帯の方(世帯分離をしている配偶者も含めます)
  • 世帯員が施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院)に入所し、利用者負担第4段階の居住費・食費を負担
  • 全ての世帯員および配偶者の年間収入から、施設の利用者負担(施設サービス費の1割、2割または3割負担・居住費・食費)の年間見込み額の合計額控除した(引いた)額80万円以下
  • 全ての世帯員および配偶者の現金、預貯金、投資信託および有価証券の合計額が450万円以下
  • 全ての世帯員および配偶者の日常生活に供する資産以外に活用できる資産がない
  • 全ての世帯員および配偶者が介護保険料を滞納していない
つまり
介護保険料をきちんと支払いをしている課税世帯の方が、世帯の収入から特養の費用を引いた残りが年間80万円以下で、預貯金等の資産が450万円以下であれば制度を使うことができる可能性が高い!
ということです。

これまでに出会った方の中で、預貯金450万円以下の項目で引っかかった方もいましたが、預貯金であれば相続税がかからないように子供へ分配するなど、どうにでもなります。

ショートステイ(短期入所)は適用されないので、病院から退院し、特養の空きを待つためにショートステイを利用する場合、ショートステイは第4段階の料金を支払う必要があります。
施設へ支払う年間見込み額を出す場合、高額介護サービス費の支給が見込まれる場合は高額介護サービス費分を引いた額で計算されます。
施設へ支払う費用施設によって異なるため、検討されている施設へお問い合わせください。
上記の要件に該当されなくなると第4段階の利用者負担に戻ります。

※高額介護サービス費については、

▶「【高額介護サービス費】利用料金の払い戻しを受ける方法」

のページに詳しく説明していますので、見てみてください。

特例減額措置を受けた場合の利用者負担限度【1日あたりの上限額】

居住費

施設の種類 ユニット型個室 ユニット型個室的多床室 従来型個室 多床室
介護老人福祉施設(特養) 1,310円 1,310円 820円 370円
介護老人保健施設(老健)
介護療養型医療施設
介護医療院
1,310円 1,310円 1,310円 370円

食費

施設の種類 食費
介護老人福祉施設(特養) 650円
介護老人保健施設(老健)
介護療養型医療施設
介護医療院
650円

有効期間について

『負担限度額認定証』と同じで、毎年8月1日から翌年7月31日までになり、毎年7月から8月中に申請をする必要があります。

申請が遅れた場合は申請した月からの適用になるので気をつけてください。
例えば
7月31日で有効期間が切れていたのを9月に入ってから思い出し、9月に申請をした場合は9月1日から翌年7月31日までの適用となるので、8月分は第4段階の料金になります。

 

課税世帯でも負担限度額認定を受けられる特例減額措置の申請方法

負担の軽減を受けるためには、保険者(市区町村)の高齢福祉に関する窓口へ申請をする必要があります。

①介護保険負担限度額認定申請書
②同意書
③特定入所者介護サービス費における課税層に対する特例減額措置に係る資産等申告書
④預貯金等の写し

の必要書類を提出し、介護保険負担限度額認定証の交付を受けます。

負担限度額認定証の交付を受けたら必ず入居する施設へ提出してください。

その他、提出書類の書き方等でわからないことがあれば、保険者の高齢福祉に関する窓口で教えてくれますので、お尋ねください。

 

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