【知って得する!】特養入居待ち期間を短くする4つの方法

ご家族
今、特養の空きはどうですか? 今から申し込みをしたら、いつ頃入れますか?

というご質問をよく受けます。

いつ頃という答えは返せませんが、入居までの期間を早めることは可能です。

特養入居待ち期間を短くする4つの方法

これから特養を探し、入居申し込みをしようと考えている方にとって、
「いつ入居できるのか」という疑問は必ず思うところです。

いつも返答に困るところですが、正直「わからない」というのが答えになります。

▶「特養入居までの手続きや流れ~失敗しない施設選び~」

でも少し触れていますが、入居の順位介護度介護者の有無在宅サービスの利用率地域性の評価等の判断基準から出した点数を基に入居選考委員会で決定されます。

例えば
要介護3の方Aさんが申し込みをされ、その時に順位が1位だったとします。しかし、その後しばらくして要介護4や要介護5の方が10名申し込みをされ、その10名の点数がAさんより高ければAさんの順位は11位へ下がることになります。
入居の順番は申し込み順ではないのです。

また、『入居できる=部屋が空く』タイミングは入居されている方の病状が悪化して入院され、施設に戻ることができない状況になるか、入居されている方が亡くなられるかがほとんどなので、そのタイミングを予想することが非常に難しいのが現状です。

これまでの経験で、その月に1人も退居されない月もあれば、退居者が続き7人も入居される月もあったりします。

1年以上待たれる方もいれば、運良く申し込み後1月以内ですぐに入居することができた方もおられました。

入院中の病院から退院を迫られている、または、入所中の介護老人保健施設(老健)から3ヶ月の期限で退所を迫られている等、次の施設をすぐに探す必要がある家族としては先が見えないことに不安を持たれるのも理解できます。

このページでは、どうすれば早く入居へ進めることができるのかをいくつか紹介します。

 

特養入居待ち期間を短くするには

①複数の特養へ申し込みをする

希望する地域よりやや広めの範囲でできるだけ多くの特養へ入居申し込みをすることをお勧めします。

「どうしてもこの特養に入居させたい」という想いから、1か所のみ申し込みをして待たれる方もいますが、数か月で今いる場所から出なければいけないという状況で、その期間内に希望する特養に入居できる保証はありません

ご家族
どうしてもここに入らせてあげたいんです。退院の日までに何とか入居できるようにお願いします。

と、懇願されることもよくあります。
ご家族の気持ちは痛いほど伝わるので、なんとかできるものならなんとかしたいのですが、先にもお伝えしているように、入居の順番は生活相談員の独断できるものではなく、第三者が入った「入所選考委員会」で決定されるので、順番を越えて入居をする場合相当の理由が必要になるので、希望する日までに入居できるかどうか運しだいという場合もあります。

次の場所へ移る期限がある場合は、まずは次の居場所の確保を優先した方が心理的に楽です。

仮に、本命の特養で期間内に順番が来ず、仕方なく別の特養へ入居しても、そのまま本命の特養へは申し込みを継続する意思を伝えておくと、順番が来れば本命の特養へ入居することはできます

特養から特養への移動は可能です。

入居申し込みについては、別ページ
▶「特養入居までの手続きや流れ~失敗しない施設選び~」
『ステップ2:入居申し込み』の項目で必要書類等を詳しめに紹介していますので、ご確認ください。

加えて、どの特養も時期的に空きが出なかった場合のことも一応考えて、希望する地域にある介護付き有料老人ホームサービス付き高齢者住宅がどこにあるのかを確認し、資料の取り寄せはしておいた方が良いでしょう。

特に、要介護3の方入居までかなり時間がかかるため、ここまでの準備は必要です。

施設の資料は『LIFULL 介護』などの介護施設検索サイトからすぐに取り寄せることができるので便利です。

『LIFULL 介護』へはこちらから

 

②入居選考の順位を上げる

「順位は基準からの点数で決まるのに、意図的に上げられるの?」

と疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。

特養の生活相談員をしていると、
本当は点数を上げられるのにな~」と感じることが時々あります。

①要介護度を上げる
②在宅サービスの利用率を上げる

ポイント① 要介護度を上げる

まずは、今の介護度は適切ですか?ということです。

経験的に、要介護3の方は特養へ入居するまでかなり時間を要しますが、要介護4以上は比較的短期間で入居できます。

この「要介護3から要介護4へどうしたら上げられるか」になります。

要介護度の決定は認定調査で決まりますので、
うまく認定調査で伝えれば、要介護4になる可能性があるのに」という方は時々おられます。

うまく認定調査で伝えるというのは
介護度の更新時期に認定調査を受けられる中で、認知機能に関する内容であったり、身体の状況や日常生活でどの程度自分でできて、どの程度お手伝いが必要かなど、調査員の方からいろいろな質問をされます。

食事、入浴、排せつの場面でできるだけ詳細に、またエピソードも含め「困ったこと」や「お手伝いが必要なこと」「目が離せない状況」等を伝えることで、
その内容が『特記事項』という項目に手書きで追記されます。

この『特記事項』がとても大切です。

人によっては、認知症状が進んでいる方でも認定調査の方と話をする時にはシャッキっとされ、普段できないこともできたり、答えられないことも答えられたりと、意外な行動をされることもあります。

そうなると介護度は低く見積もられることもあります。

そうならないように、普段の困っている状況を詳細に伝えることで、適正な介護度がつきます。認定調査員のとらえ方によっては、予想以上に高い介護度がつき、ミラクルが起こることもあります。

実際に私が関わった方の中で起こったミラクル①
自宅でご家族と暮らされている認知症の方がおられました。認定調査の方が家を訪ねると本人が自宅で見当たらず、捜索することになりました。すぐに見つかりましたが、自宅近くの川沿いを一人で歩かれているところでした。その状況を重くとらえた調査員が特記事項にその時の様子を詳しく追記しました。
歩行はご自身でされ、食事も声をかけるとご自身で食べることができるぐらいの方で、要介護度3ぐらいと思っていましたが、結果は要介護度5が出ました。
実際に私が関わった方の中で起こったミラクル②
うちのショートステイを利用されている方で、私から見て「介護度が出ても要介護1だろう。低くて要支援1かな」というぐらい、ショートステイを利用されている時の様子では全て自分でされている方がいました。更新の認定調査を受けられる中で、ご家族が家で困っていることをかなり細かく伝えたところ、要介護4が出るというミラクルを起こされる方もおられました。

内容にもよりますが、この特記事項があるのとないのとで結果が大きく変わる場合があります。

担当のケアマネージャーがいれば、『区分変更』という介護度の見直しを申請することで介護度が変わる可能性があるか確認してみると良いでしょう。

また、介護度が決まる過程で上記の認定調査に加えて、『主治医意見書』というものがあります。この意見書の内容も大きく影響することがあるので、主治医の先生に相談してみるのも有効です。

ポイント② 在宅サービスの利用率を上げる

在宅サービスの利用頻度が増えると、点数が挙がる場合があります。

例えば私のいる大阪府では、
本人の介護度による単位数に対し、在宅サービスの利用率

  • 80%以上なら35点
  • 60%以上なら30点
  • 40%以上なら25点

といった基準があります。

80%以上と40%以上では差が10点も開きます。

これまでの経験から、入所選考の中で
70点の方だとまだしばらく入居には時間がかかるイメージ
80点の方なら比較的早く入居できるイメージ
で、この10点の差はかなり大きいです。

在宅生活をされている場合で早く入居へ進めたい時は、今使っている在宅サービスの利用率がどれくらいかを担当のケアマネージャーの方に確認してみるとよいでしょう。

 

③緊急性を伝える

入居の順番はこれまでにお伝えしている点数から順位が決まるのが基本ですが、
中にはその順位を飛び越えて入居へ進む場合もあります。

自宅での生活を維持することが客観的に見て非常に難しい場合、すぐに施設への入居が必要な場合、入所選考委員会の話し合いで緊急性が高いという理由から順位を繰り上げることができます。

どうすれば入所選考委員会で緊急性が高いと判断されるのか?

ご家族のみの主張ではなかなか通りづらいですが、第三者からの意見があれば可能性が出てきます。

1番有効的なのは保険者(市区町村)が「緊急性が高い」と判断している場合です。
保険者から施設へ話が行くとスムーズです。ただ、よっぽどの場合ですが。。。

その他、地域包括支援センターの職員から緊急性が高いことを施設に伝えてもらうことや、担当のケアマネージャーから伝えてもらうこともできます。

誰に伝えれば良いか?

その施設の生活相談員に伝えると良いでしょう。

ただ、入所選考委員会でどう判断されるかはその施設の方針居室の空き状況医療的なケア等で対応が可能かどうかにもよるので、「緊急性を伝えたから絶対」ではありません

 

④家族が協力的であることを伝える

これ、意外と重要なところです。
福祉の仕事と言えども、家族が協力的でない場合、いくら点数が高くてもお断りをする場合もあります。

これまでに出会ったご家族で、「施設に入居させたら後は全てお任せ」「家族は忙しいからそのために施設に入れるんや」姿勢の方がおられました。「特養は姨捨山ではない!」と言いたかったですが、ぐっと堪えて低調にお断りしました。

施設によってどこまでしてくれるのか差はあると思いますが、私のいる施設では定期的にケアプランの内容を話し合う会議にはご家族の出席が必要ですし、病院受診も予期せぬ急な受診は職員が付き添い病院へ行きますが、前もって予定されている定期受診はご家族の付き添いが必要です。

そういったことも理解した上で、どういった部分を家族として関わっていく必要があるのか施設見学等の際に確認しておくと良いでしょう。

 

特養入居待ち期間を短くする4つの方法~まとめ~

特養へ「いつ入居できるか」は直前までわかりません。特に今いる場所から出なければいけない期限があって「期限までに入居できるだろうか」という不安を抱えながら待つのは精神的にも疲れてしまいます。

ここで紹介した方法を活かし、点数を高くすることができれば入居時期を早めることはできますが、設定された期限に間に合うかはわかりません

入居するまでにご家族が不安やストレスから疲れ果ててしまわないように、期限が来た時のことを想定し、できるだけ多くの選択肢を持ち、「最悪一時的にもここに入れる」という場所を確保しておくと、不安がある程度軽減され気持ちは楽になります。

上記でお伝えしてますが、慌てて別の施設を探すことがないように、有料老人ホーム等も含め介護施設検索サイトで近くの施設の情報を収集しておきましょう。

『LIFULL 介護』へはこちらから